今回はビシュケクの集合住宅を紹介したいと思います。

2回に分けて紹介します。最初は構成的なもの、2回目は表層的なものに分けたいと思います。

撮った建物は出来るだけ全部写真を掲載します。

ぱっと見るとコアシステムを持ったメガストラクチャーのように見えますが、そんなことはなく、

2本のコアのようなものは階段室で張り出させており、

上部2層はバルコニーによって、いかにも重いボリュームが支えられているような表現ですね。

普通のコンクリートのラーメン構造(壁はレンガ)だと思いますが、日本のメタボリストの1960年代のデザインを想起させます。

非常に即物的でソリッドな建物ですが、階違いにバルコニーの位置を変え、一見複雑に見えます。

それとバルコニーの窓などが階ごと部屋ごとに異なりますので、表情が違って見えますね。

同じデザインの建物が3棟連続して建っています。

おそらくその当時の高級官僚(いわゆるエリート)のための集合住宅ではなかったかと思います。

以前にも紹介したようにビシュケクにも数多くのプレキャストコンクリートの集合住宅がたくさんあるわけですが、

その中で若干違っているというか、中央に階段室があって、壁に囲まれていません。

アルマティにも似たようなものがあります(未紹介)。

ガラスで覆われていますが(ぼろぼろに壊れていますけど)、プロフィリットガラスのように見えます。

アルマティではこのようなガラスは見た事がありません。

どこからか輸入したものでしょうか?

そういえば未だにプレキャストコンクリートで建設中の集合住宅を見かけました。

アルマティでは既になく、モスクワでもその工場は既に稼動していない(おそらく10年以上も前の話)と聞いたのですが、

キルギスのどこかでプレキャストを作っている工場があるということでしょうか。

先ほど紹介した建物にも似ていますが、こちらの方が色々混在しています。

なんと説明したらいいのか分からないですけど、非常に魅力的に感じます。

これの反対側(写真で言うと左側)の写真がこちらにあります。

 http://www.panoramio.com/photo/24887277

以前にも紹介した建物ですが、最も色んな要素が混在したものでしょう。

シリンダー型の バルコニー、重いボリューム、窓の上部の半円形、円形窓、など。

アルマティにも似たようなものがあるのですが(未紹介)、こちらの方が多様ですね。

 

こちら今回初めて発見しました。最初本屋のポストカードで見つけまして、

店員にこれはどこにあるんだと聞いて、地図を見せて場所を聞き出して見てきました。

最初、全く違う場所に行っていて、タクシーの運転手に「違うなぁ」と言いながら、センターに帰る途中に偶然見つけました。

(2日ほど同じタクシーの運転手に依頼して、「私は建築家で色々建物を見て回っていると説明して、色々回ってもらった)

見て回る時間もなく、写真も1枚しか撮れなかったのが残念ですが、機会があればもう一度見てみたいです。

同じ構成で4棟連続していますが、凄い迫力と言うか、圧倒的でした。

プレキャストですのでおそらく1980年代前半当たりではないかと思いますが、よく分かりません。

昔のSF映画の撮影に使われてもおかしくないような印象です。

 

一番最初に訪れて驚いた建物です。

この同じ通り沿いに3棟建っています。2つは少しはなれたところに立地しています。

 

こちらが近くの2棟

そしてもう1棟、センターの方に建っていますが、殆ど分からないくらいほんの若干異なっています。

最初見た瞬間、菊竹清則の海上都市プロジェクトを思い出しました。

おそらく1970年代後半から80年代初期に建設されたと思うのですが(ビシュケクの知人もおそらくそうだと言っていた)、

同時期、アルマティにもこのブログの最初の時期で紹介したサイランの集合住宅がありますが、

リカルド・ボフィールのアブラクサス(1983)を想起させたのですが、

彼のデザインは歴史家の三宅理一氏によると、「スターリンデコ」と表現されていたと思います。

ボフィールのウォールデン7(1970)は非常に似ているわけですが、

ソビエト時代のロシアの建築とどう相互関係があるのでしょうか?

アルマティのサイランの建物は誰が設計したのかは分かりませんが、

ビシュケクと同時期だとすると、もしかしたらソビエト時代の政策によって計画されたのかもしれません(あくまで推測)。

どちらとも高級官僚や将校などのエリートのためのものだと思います。

いつの日か機会を改めて分析したいと思います。

 

しかしビシュケクの集合住宅はアルマティと比較して、複雑と言うか色んな様式が混在したかのような印象を受けます。

それは次回書こうと思っている表層デザインの集合住宅において顕著です。

それが何故なのかは分かりませんが、それゆえアルマテイの建築よりも魅力的に映りますし、

街に対しても様々な表情を醸し出し、街自体を豊かなものにしています。

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